2023/05/22
こんにちは、心療内科医のゆうです。
今日はADHDについてお話したいと思います。ADHDは注意欠如・多動症と言われ、題名の通り「気が散りやすい」「片付けや順序立てが出来ない」「ジッと座っていられない」「待てない」などの症状があります。ADHDの主な2大症状は「注意欠陥」と「多動」であり、どちらがメインの症状かによって治療(特に使用する薬剤)が若干異なります。最初は薬物療法で症状を制御し、そこからSST(Social Skill Training)などの精神療法を併用していくこととなります。またADHDは他の疾患と併存することも多く、初診時にしっかりとした診断面接を行い、「主診断」「併存症」と分けて捉えることが治療のスタートとなります。
ADHDの患者さんはミスしやすい、休職を繰り返す、対人関係でトラブルになる、勘違いされやすいなど、とても生き辛さを持っています。そして、その生き辛さから自尊心が傷つき、人によっては自殺する、といった選択をする人もいます。昨年もあるSNSで予告自殺した患者さん(私の患者さんではないですが)がいらっしゃいました。誰かがその人の苦しみや生き辛さを共有し、そしてその上で「どうやっていったらいいか、一緒に考えていこうよ」としてあげれば、そのような結果を避けることが出来たのではないか、と思います。
一度クリニックにいらっしゃって、ご相談ください。症状の改善方法を一緒に考えていきましょう。